2026年7月

「在宅業務で命を脅かされる悲劇から介護福祉人材を守る。
ケアマネジャーおよび介護福祉人材の安全確保と安全向上に向けて。」

2026年6月1日、埼玉県川口市において、訪問介護の最前線で地域の高齢者を支えていたケアマネジャー(介護支援専門員)が、訪問先で刃物によって刺殺されるという事件が発生しました。

これまで私は、所属する衆議院厚生労働委員会において、ケアマネジャーをはじめとする介護福祉人材の慢性的、危機的な人手不足や、業務に見合わない厳しい処遇の改善、さらには本来の役割ではない「シャドーワーク」の負担軽減などを訴え、法改正につなげてきましたが、今回の悲劇は、現在の介護現場が憂慮すべき課題が、労働環境や処遇の問題にとどまらず、労働者の命の危険に直結しているという現実を、私たち政治に突きつけました。

在宅介護の業務は、密室となりやすい利用者の居宅で行われるという特性上、かねてよりハラスメント(カスハラ)や暴言・暴力の温床になりやすいリスクを抱えています。

統計調査でも、ケアマネジャーのカスハラ経験率は労働者全体の約3倍にのぼり、このような命の危険と隣り合わせの環境を放置したまま、いくら「処遇改善」や「人材確保」を叫んだところで、誰もこの職に憧れ、未来を担おうとは思いません。

今こそ国や自治体、そして政治が総力を挙げて、在宅業務に取り組むすべての介護福祉人材を「しっかりと守る体制」を構築しなければなりません。先日は横浜市内のケアマネの皆さんと横浜市、厚労省と私たち議員が国会に集まり、在宅福祉人材を守るための勉強会を開催したところ、横浜市は国に先駆けて新たな取り組みを始めるとのことでした。

在宅介護の環境が明らかに危険な状況の場合、介護者が訪問を断れるというシステムの試行です。是非横浜で先行的に始めていきたいと思いますが、国全体として必要なことは「複数人訪問」を当たり前に実施できる制度と迅速な支援の確立です。

危険が予測される場合やトラブルを優先的に訪問する場合には、とりあえず複数人体制で対応できるように、同行支援に伴う人件費や交通費の補助を全国で迅速に行うべきです。介護人材不足の現状ですから大変厳しい訳ですが、複数人ができないのならば、少なくとも録音・カメラ撮影などができる環境整備が必要です。

第二に、カスハラ対策および危険事例への対応基準の明確化です。どのような意思が介入拒否やサービス終了の基準となるのか、全国共通の明確なガイドラインを定める必要があります。

介護福祉人材は、超高齢社会を迎えた日本において、国民の健康と認識ある暮らしを守る「社会の宝」です。地域の暮らしを支える人々が、理不尽な暴力によって命を奪われるような危険を、私は何度も繰り返してはなりません。

衆議院
神奈川第19選挙区支部長(川崎市宮前区・横浜市都筑区)

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