2018年10月

「災害時、横浜に自衛隊大型ヘリ(チヌーク)が降りられることになりました!」

今日は横浜市会決算委員会総務局審査で登壇しました。

新市庁舎の働き改革では、細かい話ですが、現市庁舎で使うことができない電子レンジが、新市庁舎では各フロア2つずつ設置するところまで進み、あともう一押しというようなやり取りもありましたが、個人的には、この1年間くらいずっと前防衛副大臣の山本ともひろ代議士と取り組んだ、災害時における自衛隊大型ヘリ、CH-47の運用について成果を得ることができました。

端的にいうと、今まで横浜市に降りれる場所がなかったCH-47(チヌーク)の離着陸場が確保され、阪神淡路大震災以来の教訓である、都市部における災害時ヘリ支援に対する大きな前進がありました。

全長30メートルの大型ヘリCH-47(チヌーク)。チヌークは、この夏の西日本豪雨災害においては延べ140機派遣され、北海道胆振東部地震には述べ60機が派遣されました。

一度に50名近い人を運ぶことが可能ですし、人以外に車輛も物資も運ぶことができるチヌークは、災害時には大変重要な役割を果たします。

東日本大震災の際の横浜や東京の大渋滞を思い出してください。直接大きな震災被害があったわけではなく、道路被害も殆どないのに、陸の交通インフラは麻痺しました。震災の直接的な被害があった場合、電柱倒壊や道路陥没などで陸上インフラによる支援は難しく、頼みの綱は空からの支援です。

ただ、神戸の阪神淡路大震災の教訓で分かったことは、住宅密集地の都市部にはそもそもヘリが降りられる場所がないということでした。

そこで4年前、僕が一期生の時に市内の消防ヘリの離着陸場を大幅に増加させました。
o都筑のくまのルーキー日記「災害ヘリの離発着場所を増やしています!【消防ヘリ場外離発着場訓練】 2014.09.20」

しかし、消防ヘリは横浜市だけで2機しかなく、また、輸送量も限られ、どう考えても自衛隊の協力は必須ですし、その中でも、圧倒的な輸送量を持つチヌークの活用は、救急搬送の観点からも、物資の支援の面からも、必要不可欠です。

問題は、横浜市内にチヌークが降りられる場所がなかったことです。

そこで、当時防衛副大臣だった横浜市選出の山本ともひろ副大臣に相談に行き、副大臣も大いに賛同いただき、防衛省内を調整してくれました。

チヌークは全長30メートルありますので、着陸には100メートル×100メートルの面積が必要です。都市部においては公園も含めてそもそも1万平米の土地が少なく、また土地があったとしても、周辺環境やダウンウォッシュによる施設破損の確認も必要で、自衛隊による複数回の現地確認調査をしてもらいました。

保土ヶ谷公園は着陸地点からスタンドまでの距離が短く、ダウンウォッシュの飛石により施設が破損する可能性があるためNG。

みなとみらいヘリポートは着陸地点の地積が狭すぎ、ダウンウォッシュの影響でプレハブの事務室が吹っ飛ぶ可能性があるためNG。

そして最後、14000㎡の面積を持つ三ッ沢公園陸上競技場のみ使える可能性があると結論付けました。

横浜市中心部に位置する三ッ沢公園陸上競技場。ここにチヌークが着陸すれば、横浜市中心部に対する物資支援も、そして負傷者や病人搬送も円滑に行うことができます。

三ッ沢の面積があれば、チヌークが降りた隣に消防ヘリや自衛隊の多用途ヘリも離着陸が可能で、横浜市沿岸部に対する空の支援の拠点となることが可能です。

今回の現地調査でそれが可能ということが確認できたことは、横浜市中心部の市民や企業の従業員、観光客の命を守るうえで非常に重要です。

今回、当局は騒音問題に相当神経を使っていました。チヌークは大型ヘリですので、音もでかいです(ちなみにオスプレイの方が静かです)。が、三ッ沢公園がずっとヘリの着陸場になるのではなく、万が一の大震災の時に、市民の命をまもるために一時的に離着陸場になってもらうための取り組みであり、ヘリが降りれないことで本来救える命を失うことを防ぐ政策です。近隣の皆さんにも、命を救わなければいけない万が一のときにはご理解を頂けると思います。

ご近隣の皆様には是非ともご理解いただきますよう、私からもお願いします。
また、空からの支援の重要性と過去の災害におけるヘリの出動数を鑑みると、三ッ沢だけでは運用が難しく、今日の議会では瀬谷の旧米軍基地におけるヘリ運用についても議論させていただきました。

242万㎡の土地の一部でも借りられれば、支援ヘリの拠点とともに、仮設病院を建てることで医療拠点にすることも可能です。万が一の時には、瀬谷の皆さんにも是非ともご理解・ご協力を頂きたいと思います。

今回この調整をやってみて、災害時の都市部の空からの支援の難しさを痛感しました。平時でも事前調整にこれだけ時間がかかるということは、万が一の時には調整なんてやってられないでしょう。

事態を打開してくださった山本副大臣に改めて感謝しつつ、市民の命を守るためにまだまだやらなければならないことが沢山あると再確認した議会質問でした。

自由民主党神奈川県第19選挙区支部支部長
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