2015年6月

「18歳からの選挙権【賛成討論】」

18歳以上に選挙権を与える公職選挙法改正案が参議院で可決され、70年ぶりに選挙権が引き下げられました。神奈川新聞の取材にも答えましたが、僕はこの選挙権の引き下げに大賛成です。

人によっては、宗教を含めた組織政党に有利なだけだとか、18歳の記念投票が増えるだけで、結局その後の若年投票率が上がることはないとかいう意見もありますが、最年少の横浜市会議員とすれば、これから人口減社会に向かうに当たって、もっと若者の世論を政治に反映させなければいけないと心から思っている中で、今回の投票権引き下げは、僕を含めた政治家に対して、好む好まざるにかかわらず、若者の世論を選挙を通じて政策に反映させる絶好の機会だと考えています。

僕は33歳になりました。最年少の横浜市会議員が33歳です。僕の初当選時は29歳でしたが、今現在、20代の声を自分自身が届けられる議員は横浜市会にはいません。

4年前に初当選した時から、僕らの目の前に突き付けられた課題は、正直、目をそらしていいのならそらしたいものばかりでした。人口のピークが見える中での税収減傾向、少子高齢化に伴う介護保険の値上げ、高度経済成長期につくった莫大な都市インフラの更新期の到来、急速な高齢社会を迎える中での医療費や保護費の増大、正直言って、ツケがまわってきたのはこういうことを言うのじゃないかと、本気で今も考えています。

僕は当初から「メンテナンス世代」と議会で叫んで、都市インフラのアセットマネジメントやその財源問題などの議論を煽りまくっています。議員で初めて下水管にも潜りました。

なぜなら、本気で、将来における今の「当たり前」が当たり前ではなくなってしまうことに対する危機感があるからです。「蛇口をひねれば市内どこでも安全でおいしい水が飲める」「市内どこでも下水があって、水洗トイレにいける」「仕事を定年退職したら、何とか年金で食っていける」これら親の世代では当たり前のことが、本当に僕らが高齢になったときにも当たり前であり続けるのか、僕は本当に不安で、この危機感こそが僕を議員として突き動かしています。

そして正直、この危機感はそこまで議会では共有されてない気がしてなりません。そしてそれは議会だけでなく、行政においても、今のトップ管理職の皆さんにどれだけ危機感があるのか分かりません。「次の世代のことだから」「あとは君たちの時代でどうにかしてくれ」という空気がプンプンしています。

1期目の時は、全議員が聞いている本会議で2回、このメンテナンス世代としての危機感を思いっきり出した演説質問を2回打ちましたが、やっと「メンテナンスも重要だね」という意識が自民党内でも共有されてきました。予算にも徐々にですが表れてきています。

33歳になっても最年少の僕の訴えはシンプルで、自分より下の世代を「やってらんない世代」にしないことです。給料がそこまで上がらない中で、税金は高いわ、水道・下水道料金は値上がりするわ、介護保険はどんどん高くなるわ、年金はいつもらえるか分からないわ、公共施設は統廃合されるわ、住民サービスは下がるわでは、正直やってられません。この世代に、少なくとも僕らが本気で考え、取り組んでることをがっつり見せてあげなきゃなりません。

今の選挙の投票率は20代・30代に比べ60代・70代は安定して抜群に高いです。自分が議員になってよくわかりましたが、こういう世代の高い投票率を見てしまえば、公約も政策も、自然と、この層を無視することはできなくなっています。というか、ここばっかり見ています。今の幼児教育や待機児童対策が、子供たちより有権者であるその親の都合を考えてつくる政策のように、投票率が高い有権者の動向というのは、政治を必ず動かします。

だからこそ、中学生・高校生の皆さん、自分たちの将来の為に18歳に投票権が降りてきたと思って、来年から投票にいく準備をしましょう。まだ誰に投票したらいいか分からなかったとしても、皆さんの投票率が悪ければ、そもそも政治は若者に寄り添いません。

実は20代になると、仕事やプライベートで、なんだかとっても忙しくなり、静かに政治なんか考えている余裕もないかもしれません。でも、皆さんはまだ結婚も就職という人生イベントも他の世代の比較としては少ないほうで、しかも、17歳、18歳の頃は思いっきり自分自身の人生の進路を考え、悩む時だと思います。だからこそ、自分の進路と同様、自分が生きていくこの国や市や県の進路も、真剣に考えましょう。人生における皆さんの時期は、真剣に自分のことや周りのことをピュアに悩むことができる、それができる時期だと思います。

まだ25歳にならなければ選挙に出ることはできませんが、有権者として堂々と政治家を突き動かしましょう!僕もそれを期待しています。

自由民主党神奈川県第19選挙区支部支部長
くさま剛事務所

〒216-0005 川崎市宮前区土橋2-1-28 1階

tel/044-750-8690 
fax/044-750-8691

E-mail kusamatsuyoshi1982gmail.com

Copyright © くさま剛 公式サイト.All Right Reserved.

ページのトップに移動します